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太陽光の認定は、どれだけ公表一覧から消えているか
経産省の事業計画認定情報を10断面(2024-03〜2026-06)突き合わせた市区町村別の実測

383,300
公表中の太陽光 認定件数(2026-06-30時点・20kW以上)
13,182
2025年度に消えた件数(観測・期首の3.31%)
4,907
2025年度の事業者交代(観測・1.23%)
95.9%
消えたもののうち運転開始前だった割合
⚠ ここに出ているのは「公表一覧から消えた」という観測であって、廃止・撤退の確定ではありません。

個別の設備の確定情報 → 失効等認定情報照会(資源エネルギー庁・設備IDで引ける)(資源エネルギー庁)

このデータは何か

太陽光の設備は、認定を受けても建たないまま終わることがあります。国(資源エネルギー庁)は認定を受けた事業を月次で公表していますが、公表ファイルは毎月上書きされ、消えた設備の記録は残りません。当サイトは2024年3月以降の公表ファイル(都道府県別47本)を毎月保存し、設備IDを鍵に断面どうしを突き合わせて、「一覧から消えた件数」と「発電事業者名が変わった件数」を市区町村×年度で数えています。

読み方はひとつだけ気をつけてください。ここに出るのは「消えた」という観測であって、「失効した」という確定ではありません。失効のほかに、認定の取消・記載の訂正・名寄せの変更・公表の遅れでも一覧から消えます。逆に、一時的に消えて翌月また載る設備もあるため、当サイトではその後どの断面にも二度と出てこなかったものだけを消失に数えています(この処理で1,252件を消失から除外しました)。

全国:年度ごとの動き(太陽光・20kW以上)

年度期首の認定件数期首の出力消失(観測)消失率消失した出力事業者交代(観測)交代率新規掲載
2024年度406,3345988.5万kW9,4892.34%95.9万kW2,4840.61%1,527
2025年度398,3595950.2万kW13,1823.31%201.3万kW4,9071.23%1,760
2026年度(3ヶ月ぶん)386,8275841.2万kW3,8070.98%49.4万kW8340.22%199

「期首」=その年度の最初の断面に載っていた件数。2026年度は3ヶ月ぶんしか観測できていないので、他の年度と率をそのまま比べられません(最新期間の消失は、後の月に戻ってくる可能性が残る暫定値です)。

📉 2025年度は太陽光の認定 398,359件のうち 13,182件(3.31%)が一覧から消えました。前年度(2.34%)より高い水準です。同じ年度に新しく載った太陽光は1,760件なので、消えた件数はその約7.5倍です(消えた出力は約201.3万kW)。

消えているのは、ほぼ「まだ建っていない認定」

消失(観測)した設備を、公表ファイルの運転開始日の有無で分けると、はっきり偏ります。全期間(2024-03〜2026-06)で消えた太陽光26,478件のうち、95.9%(25,392件)は運転開始前でした。すでに動いている設備が一覧から消えるのは4.1%(1,086件)にとどまります。

消えた設備の状態件数割合出力
運転開始前(公表ファイルに運転開始日なし)25,39295.9%265.2万kW
運転開始済み1,0864.1%81.4万kW

認定を受けた年で見ると、消えた案件は2020年認定に集中しています(8,478件・全体の32.0%)。この表は「いつ認定された案件が消えているか」を示すだけで、消えた理由までは公表ファイルからは分かりません。

認定年消失(観測)構成比
2012年480.2%
2013年1,2134.6%
2014年2,91411.0%
2015年9483.6%
2016年8203.1%
2017年8293.1%
2018年1,0113.8%
2019年2,5159.5%
2020年8,47832.0%
2021年4,54917.2%
2022年2,74410.4%
2023年2170.8%
2024年1780.7%
2025年110.0%
2026年30.0%

都道府県別(2025年度・消失率の高い順)

同じ年度でも県によって差が大きく、最も高い青森県(20.67%)と最も低い富山県(0.26%)では約80倍のひらきがあります。県名をクリックすると市区町村ごとの表が見られます。

都道府県期首件数消失(観測)消失率前年度事業者交代交代率市区町村数
青森県4,17086220.67%7.84%781.87%38
福島県11,8662,08117.54%6.09%1351.14%57
岩手県3,4922356.73%4.76%431.23%33
秋田県1,123645.70%7.72%211.87%23
山形県1,110635.68%3.91%100.90%28
茨城県31,1771,5204.88%2.18%3511.13%47
山梨県6,6053104.69%2.95%470.71%24
群馬県22,1051,0074.56%4.42%1940.88%37
埼玉県10,4384674.47%3.91%1421.36%76
鳥取県1,692714.20%2.09%171.00%19
長野県12,4475034.04%2.32%1100.88%76
栃木県19,8667263.65%3.12%2811.41%28
千葉県22,0528053.65%1.33%2741.24%67
静岡県15,4955473.53%2.47%2231.44%46
北海道8,4972843.34%2.62%1181.39%162
滋賀県5,4431753.22%1.70%611.12%20
宮城県6,7741962.89%6.87%781.15%39
沖縄県3,609972.69%0.36%421.16%36
和歌山県5,0231262.51%1.18%430.86%30
岐阜県12,8733152.45%1.39%1741.35%43
愛媛県6,0901442.36%1.73%801.31%20
兵庫県14,2693292.31%1.48%1541.08%50
山口県6,9601512.17%2.86%881.26%19
島根県1,416302.12%1.05%292.05%17
神奈川県2,143442.05%2.07%271.26%56
奈良県4,105781.90%1.35%481.17%35
香川県5,8271101.89%0.95%1141.96%17
三重県16,7382861.71%2.04%1821.09%29
高知県2,458411.67%2.97%240.98%33
大分県8,9341421.59%0.38%1491.67%18
岡山県12,0581801.49%1.13%1371.14%30
大阪府4,089571.39%0.68%581.42%72
長崎県6,997921.31%2.66%891.27%21
宮崎県11,0051401.27%0.75%1381.25%25
愛知県15,1091821.20%1.25%2091.38%72
広島県12,5771511.20%1.19%1521.21%31
新潟県1,525181.18%2.51%130.85%35
徳島県8,219971.18%4.62%851.03%24
福井県1,181131.10%1.01%201.69%17
東京都1,260131.03%3.75%161.27%52
京都府3,154321.01%1.26%361.14%36
福岡県10,5831050.99%0.29%1871.77%75
鹿児島県15,9821570.98%1.20%2021.26%40
熊本県10,6681020.96%1.21%1161.09%49
石川県2,238110.49%1.51%220.98%19
佐賀県5,389190.35%1.95%801.48%20
富山県1,52840.26%2.19%100.65%15

市区町村で見ると差はさらに大きい(2025年度・母数200件以上)

市区町村まで下ろすと、1年で認定の半分近くが一覧から消えた地域もあります。ここでは母数の小さい地域の率に振り回されないよう、期首200件以上の市区町村に絞って上位15件を並べました。

市区町村期首件数消失(観測)消失率消失出力(kW)事業者交代
青森県 東津軽郡平内町28126795.02%13,2170
福島県 双葉郡富岡町35118151.57%8,0572
青森県 三戸郡階上町32813541.16%6,6526
福島県 双葉郡楢葉町37213837.10%6,3440
福島県 南相馬市1,73061435.49%27,21224
青森県 上北郡横浜町2999632.11%4,75322
岩手県 九戸郡洋野町3168928.16%4,3568
福島県 いわき市2,84780028.10%41,87846
長野県 飯田市65210816.56%4,1566
青森県 上北郡六戸町2223314.86%1,6171
茨城県 取手市2263314.60%1,5641
岩手県 久慈市2143114.49%1,5350
山梨県 韮崎市4546213.66%3,0830
青森県 八戸市90810711.78%7,01014
茨城県 つくば市1,95022811.69%15,53817

率が高い地域=その地域の発電所が止まった、という意味ではありません。上に書いたとおり消失の96%は運転開始前の認定で、まとまった件数が同じ時期に一覧から外れると率が跳ね上がります。理由は公表ファイルに書かれていないため、当サイトでは推測を書きません。

他の電源との比較(2025年度)

同じ物差しで他の設備区分も数えると、太陽光の消失率は突出して高いわけではありません(母数100件以上の区分)。

設備区分期首件数消失(観測)消失率事業者交代
太陽光(このページの対象)398,32013,1823.31%4,907
風力6,1092,37738.91%107
水力1,473483.26%7
バイオマス1,250917.28%13
地熱115108.70%1

この表の太陽光の期首件数(398,320件)は、上の年度別の表(398,359件)と39件ちがいます(差は0.010%)。年度の途中から表に現れた市区町村のぶんを、都道府県別の集計では足しているためです。丸めや推計ではなく数え方の違いなので、そのまま出しています。

3ヶ月ごとの動き(全区分の合計)

断面と断面のあいだの実測です。この表だけは太陽光に絞らず全区分の合計(太陽光・風力・水力・バイオマス・地熱)で、太陽光が件数の98.3%を占めます。「再掲」は、いったん消えて後の月にまた載った件数で、消失には数えていません。

期間期首件数消失(観測)消失率事業者交代新規再掲
2024-03 → 2024-06415,5016,3821.54%771238166
2024-06 → 2024-09409,1911,2680.31%6675831
2024-09 → 2024-12408,6608120.20%4742721
2024-12 → 2025-03408,1251,3870.34%7215496
2025-03 → 2025-06407,28310,9042.68%5883091,000
2025-06 → 2025-09395,6956280.16%78249119
2025-09 → 2025-12396,4367160.18%1,00238126
2025-12 → 2026-03396,1443,4630.87%2,66372133
2026-03 → 2026-06393,4043,881※暫定0.99%8662450

2025年4〜6月に消失が集中していますが、47都道府県すべてで同じ向きに減っており、特定の県のファイル欠損ではないことは確認しています。原因は公表ファイルからは判定できないため、観測として置くだけにしています。

この数字が役に立つ場面

中古の発電所を検討している売買前に設備IDでエネ庁の失効等認定情報照会を。当ページは地域の傾向まで 買取期間の終わりが近い事業用の調達期間終了が、いつ・どこで・どれだけ来るか(年度×都道府県) 自分の設備の先を考えている卒FIT後の選択肢(売電単価が下がった後の使い方) 設置場所を検討している都道府県別の日射量・期待発電量ランキング 統計として引用したい発電量・地域差・電気代の数値を母数と観測日つきで

都道府県から見る

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データの入手(引用自由)

出典を明記していただければ、表・数値の引用と転載は自由です(例:「出典: 発電量ベンチ https://hatsudenbench.com/shikkou/」)。集計の元になった数値はCSVでも配布しています。

出所: 資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー 事業計画認定情報 公表用ウェブサイト(公表用ウェブサイト)。都道府県別の公表ファイル47本を月次で保存し、設備IDを鍵に断面どうしを突き合わせた当サイトの集計です。対象断面は 2024-03〜2026-06 の10枚(最新断面 2026-06-30 時点)。更新は公表ファイルの更新に合わせて月次で見直します(このページの生成日 2026-08-19)。太陽光は20kW未満(住宅用など)が公表対象外のため、この集計にも入っていません。市区町村×年度で件数3件未満のセルは数値を伏せています(195セル)。個々の設備の情報(事業者名・所在地の番地など)は公開しません。

よくある質問

太陽光の認定は毎年どれくらい公表一覧から消えていますか?

2025年度(2025-03→2026-03の12ヶ月)は、期首に公表されていた太陽光398,359件のうち13,182件(3.31%・出力にして約201.3万kW)が、その後の断面に一度も出てこなくなりました。前年度の2024年度は9,489件(2.34%)です。これは「公表一覧から消えた」という観測で、失効の確定件数ではありません(訂正・名寄せの変更・公表の遅れでも消えます)。

消えているのは稼働中の発電所ですか?

いいえ、大半は運転を開始していない認定です。2024-03〜2026-06の全期間で消失(観測)した太陽光26,478件のうち、運転開始日が入っていない(=運転開始前の)ものが25,392件で95.9%を占めます。運転開始済みで消えたものは1,086件(4.1%・約81.4万kW)でした。認定年別では2020年に認定された案件の消失が最多(8,478件)です。

事業者の入れ替わり(譲渡)はどれくらい起きていますか?

2025年度は、同じ設備IDのまま発電事業者名が変わったものが4,907件(期首の1.23%)ありました。2024年度は2,484件(0.61%)で、件数・率とも増えています。名義変更・売却・社名変更のいずれでも起きるため、譲渡の確定件数ではありません。

自分の設備が失効していないか確認するには?

資源エネルギー庁の「失効等認定情報照会」に設備IDを入力すると、その設備が失効しているかを公式に確認できます(https://www.fit-portal.go.jp/searchinvalidplantid)。中古の発電所を買う場合も、売主の認定通知と併せてこの照会で確認し、現地の状態は施工店の点検で確かめてください。このページの集計は市区町村単位の傾向であり、個別の設備の状態は判定できません。

20kW未満の住宅用太陽光もこのデータに入っていますか?

入っていません。事業計画認定情報の公表対象は太陽光20kW以上で、住宅用に多い10kW未満などは公表されていません。したがってこのページの件数は、地域にある太陽光すべてではなく「20kW以上で公表対象になっている設備」の話です。

市区町村別のデータはどこまで細かく見られますか?

全国1,859市区町村×年度で、期首の認定件数・消失(観測)件数と率・消失出力・事業者交代の件数と率・新規を掲載しています。ただし件数3件未満の小さなセルは、1件消えただけで事業者が特定されうるため数値を伏せています(195セル)。都道府県ページから市区町村の一覧表を見られます。CSVでもダウンロードできます。

発電量ベンチ|出所: 資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー 事業計画認定情報 公表用ウェブサイト(10断面 2024-03〜2026-06・最新 2026-06-30時点)。当サイトによる集計です。「消失」は公表一覧から消えたという観測で、失効・廃止の確定ではありません。生成日 2026-08-19。